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公式ブログ “Como esta! BIO PARK”

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かくれんぼの天才「コノハチョウ」

ところは園内フラワードーム。1年じゅう南国気分のこの巨大温室に、いまコノハチョウというちょっと変わったチョウが10頭います。

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 コノハチョウは、国内では鹿児島県沖永良部島、沖縄本島、八重山諸島(石垣島、西表島)に生息。国外ではインドやパキスタン、中国南部、台湾にかけて分布しています。
 翅(はね)を広げた大きさは10センチ前後、翅の裏面が木葉(コノハ)そっくりの模様をしているために、この名前が付きました。翅のオモテ面は、光沢のある藍色にあざやかなオレンジの帯が目立つ美しい色をしています。(下の写真)
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 フラワード-ムに放されたコノハチョウは鹿児島県沖永良部島で採集されたもの。寿命は1~3ヶ月位と思われます。このように、生物が周囲の環境や他者に色彩や形状を似せることを擬態(ぎたい)といい、枯れ葉そっくりのコノハチョウはその代表的な昆虫です。このチョウのもう一つの特徴は、頭を下にして止まること。沖縄県では天然記念物に指定されています。

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 能書きはさておき、実際にフラワードームでこのチョウを探すとなると至難の業です。なにせ本当に枯れ葉そっくり。判りやすいのは、運よく羽ばたいているところを見かけたとき。止まるまで目で追いかけてれば確認できます。ファーブル伊藤さんに聞いてみると「けっこう見かけるよ~」とのことですが、おそらくファーブル伊藤さんは私たちとは違う「目」を持っているのではと疑っています。
 この秋バイオパークご来園の際は、ぜひフラワードームでこの“かくれんぼの天才”を探してみて下さい。