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公式ブログ “Como esta! BIO PARK”

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「身近なカエル・両生類展」開催、いまカエルさんたちが危ない!

 かなり前置きが長くなることをお許し下さい。
 いま、カエルをはじめとする両生類の減少が地球レベルで急速に進んでいて、多くの両生類が絶滅の危機にあります。さらに両生類たちにとって致命的な「ツボカビ症」と呼ばれる病気が世界中に広がる勢いを見せています。この病気に感染しているカエルはすでに日本でも確認され、報道でも取り上げらました。下のポスターは、カエルの大ピンチを訴えたもの。環境省もこの一大事に注力しています。
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 カエルなどの両生類は生態系の食物連鎖の中間にあり、その減少はカエルたちの絶滅のみならず人間の生活にまで大きな影響をおよぼす問題です。そのため、世界的な機関である国際自然保護連合(IUCN)と世界動物園水族館協会(WAZA)は、「Amphibian Ark(AArk)・両生類の箱舟」という事業を立ち上げ、世界の両生類の減少を防ぐ活動を開始しました。AArkは今年2008年を“両生類の危機を世界の人々に伝える年”とし、「AArk2008カエル年世界キャンペーン」を計画して世界中の機関に参加を呼びかけています。このキャンペーンについての資料は、日本動物園水族館協会のHP上で現在公開中です。
■(社)日本動物園水族館協会 http://www.jazga.or.jp/

もっと詳しく知りたい方は、「Amphibian Ark(AArk)・両生類の箱舟」のHPへどうぞ
■Amphibian Ark http://www.amphibianark.org/index.htm
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 この「AArk2008カエル年世界キャンペーン」には、国内では日本動物園水族館協会のもと、38の動物園・水族館・博物館が参加(2008年2月29日現在)。さまざまなイベント、保存事業、募金活動などが予定されています。このプロジェクトに参加する長崎バイオパークがその一環として開催する第1弾、それが園内アマゾン館で開催する企画展「身近なカエル・両生類展」なのです。・・・以上、前置き終了です!
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 さて、その「身近なカエル・両生類展」では、地元に生息する両生類たちを紹介。どことなくユーモラスで愛らしい姿、昔はよく見かけたのに最近は見なくなったなぁ、なんて感じる人もいるのではないかと思います。両生類は水、空気、温度などいずれの変化にも敏感な生きもの。それほど環境問題が深刻になっているのは確かなようです。ツボカビ症などの出現で、こうして展示するにも細心の注意が必要なご時勢になりました。そうした地球環境の変化を考えながらご覧いただくと、また違った世界が見えてくるかもしれません。 
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 2008年はカエルをはじめ両生類に関するいろんな活動を行う予定のバイオパーク。一連の活動を行うにあたっては、カエル博士で有名な長崎在住の生物研究家・松尾公則先生にご協力をお願いしており、今回の企画展でも大変お世話になりました。松尾先生、今後ともよろしくお願いします。