動物図鑑
インカの石積みとエスパシオの丘
入園ゲートを通り過ぎ、アヒルなどの水鳥が暮らすトトーラの池をながめながら順路を進むと、古代インカの遺跡を思わせる石積みの大階段が現れます。
この大階段の下では、池の上の小屋のまわりにはりめぐらされたロープや木々の間を綱渡りして遊ぶオマキザルたちの姿を見ることが出来ますが、ここでも、オマキザルたちと私たちを隔てるオリや金網はありません。
ほとんどのサルたちは、もともと水に入る習性が無いため、まわりの池を越えて外に出ることはありません。そのため、お客様は、ほんの数メートル離れたところで、サルたちを観察することができる上に、サルたちにとっても、オリというストレスを感じる事がありません。
このように、長崎バイオパークでは動物の習性を理解し、それにあわせた形で動物たちの展示方法を工夫することで、オリや柵が無くても動物たちが越えることが無い、自然の境界が作られているのです。
また、長崎バイオパークでは、それぞれの動物たちのゾーンに、その動物たちのエサが入っている販売機が置かれているのも特徴です。お客様は、販売機でエサを買っていただければ、ご自分の手で動物たちにエサをあげることをお楽しみいただけます。
このオマキザルたちが暮らす池のほとりにも、エサを入れた販売機が置かれています。エサのカプセルをあけて、サルたちのほうへ投げ入れてみてください。上手にあなたが投げたエサをキャッチするサルたちの姿に、もっと親しみを覚えるのではないでしょうか。
ただ動物たちを見るだけではなく、エサをあげたりふれあったりしながら、その動物たちの姿やしぐさを観察する。そうする事で、より動物たちが身近に感じられ、私たち人間も大きな自然の一部なのだと、あらためて気づかれることでしょう。