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公式ブログ “Como esta! BIO PARK”

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ファーブル伊藤の生き物日記「カバたちの住み分け」

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 先日、福岡県久留米市からご来園頂いたO様からお手紙を頂きました。ありがとうございました。そのお手紙の中で「8月20日にバイオパークに来た時になぜカバのドンだけ狭い所で飼育されているのですか?」というご質問がありました。もしかすると他にもこの疑問を持って帰られたお客様もいるのかな?と思いまして、このブログでご回答したいと思います。
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 長崎バイオパークには現在4頭のカバが住んでいます。オスはドンと出目太。メスはノンノンとモモです。この4頭の関係ですが、ドンとノンノンがモモの両親でモモの再婚相手が出目太ということになります。つまり2ペア存在しているのです。しかし、ドンとノンノンは高齢ではありますが、一緒に飼育していると交尾して受胎する可能性があるため、繁殖を避けるための別居状態なのです。2013年6月4日にこの2頭に赤ちゃんが生まれましたが、生後約7ヶ月で亡くなってしまいました。この死の要員のひとつとして高齢出産の影響が考えられたのです。そして子供の死後のノンノンの体調悪化もあり、ノンノンにこれ以上の負担を掛けられないというのが別居の理由です。
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 上の写真は本日(9月22日)のカバの位置図です。
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 今日はドンは奥の広い池にいました。
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 そして以前Oさんがドンを見た右手前の場所にはノンノンがいます。

 
 つまりドンとノンノンは奥の場所と右の場所で時々入れ替わる交代制です。特に夏はスイカの丸ごとタイムというイベントがありますが、ドンはスイカが大好物です。バイオパーク最大のドンが近くで大きなスイカを割ることに迫力があるので、夏はドンが右側にいることが多いようです。また、小さい池ですが、そこでシャワーを浴びるのが好きなのもドンです。このため、夏場はドンにとって右側の狭い所でストレスを感じることはないと思っています。カバはペアで飼育するとメスの方が強い傾向があるようです。ドンもノンノンと一緒にいるとエサの取り合いなどケンカをすることも多く、私には1頭の方が気楽のように見えます。

 私とドンは同期入園ですでに34年の付き合いです。ノンノンは1年先輩です。長い付き合いなので彼らの思いはある程度理解出来ていると自負していますが、高齢になってきた2頭を今までの感覚とは違うように思わなければなりません。ノンノンは肥満もあり以前から足が弱くなっています。このため、あまり広い陸地を歩かせたくありません。
 しかし、ドンはまだまだ元気一杯です。まだまだこのカバ家族の大黒柱として頑張ってもらいたいと思います。
 Oさんの3歳の娘さんが小学生高学年いや中学生になる頃でもみんな健在でいてくれたらいいなと思っています。
 敬老の日にこの記事を書いたらドンとノンノンから怒られそうだったので、日にちを変えてお答えしました。

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ファーブル伊藤の生き物日記「秋の鳴く虫と日本の昆虫展」が開催しています。

 Insectarium①.JPG  昆虫館は初夏から行なっていた「世界のカブト・クワガタ展」から秋の展示に変更しました。タイトルは「秋の鳴く虫と日本の昆虫展」です。今までは外国産の昆虫の生体と標本ばかりでしたが、この秋は日本の住む昆虫の生体と標本の展示となっています。  日本の昆虫と言ってもたくさんの種類がいますので、その昆虫から飼育展示可能であり名前の知られているもの、または面白いもの、この時期に入手出来るものを選んで展示する種類を決めてそれを集めるのです。  長崎バイオパークは自然が豊かな公園ですので、色々な昆虫たちが自然に生息しています。雑木林にはセミやクワガタのなかまが、草原には多くの種類のバッタやキリギリス、コオロギのなかまが、池にはゲンゴロウのなかまやアメンボ、ミズカマキリなどが生息しています。園内に生息していないものは採集に行ったり、知り合いから送ってもらう場合もあります。 NCM①.jpeg

 そこで今回は私が月に一度出演させて頂いている、長崎ケーブルメディア「なんでんカフェ」の番組内でその採集を行いました。番組のレギュラーのよしもとの芸人である長崎亭キヨちゃんぽんさんに一緒に採集をお願いしたのです。  この写真はクロキツネザルの池でハイイロゲンゴロウとアメンボを採集したときにものです。まだ、最初のミッションなのでキヨちゃんも笑顔ですがそれからが大変!10時から始まった採集はこのゲンゴロウ、アメンボから始まり、園内の順路でのハンミョウ。駐車場でのバッタ、コオロギ。コンゴウインコ舎でのカマドウマ。最終の採集が夜間のクツワムシでした。終わったのが20時過ぎとなりました。  キヨちゃんのおかげで空いていた水槽すべてに予定の昆虫たちが揃いました。
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 一部南西諸島のクワガタやナナフシなどが展示されていますが、他は長崎県内で見られるもしくは見られた昆虫ばかりです。身近に住んでいるのですがあまり気付かない、もしくは見たことはあるが名前を知らない昆虫たちもいると思いますので、ぜひ昆虫館でその虫たちをご確認ください。なお、標本では秋に見られる昆虫を中心に様々な日本を代表する昆虫などが展示しています。 この昆虫展は11月30日までの展示となります。

 長崎亭キヨちゃんぽんさん、長崎ケーブルメディアのスタッフの皆さんご協力ありがとうございました!!今後もよろしくお願いします。
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ファーブル伊藤の生き物日記「ツシマウラボシシジミの生息域外保全を行なっています」

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長崎バイオパークでは環境省と公益社団法人日本動物園水族館協会からの協力依頼により、2015年からツシマウラボシシジミの生息域外保全に参加しています。
 NPO法人日本チョウ類保全協会と東京都足立区にある「足立区生物園」で2013年8月からその繁殖と個体数の維持を行なっており、我々もこれに協力しています。

 ツシマウラボシシジミは長崎県対馬にしか生息していない、日本固有亜種になります。
 大きさは前翅長1~1.5cmほどしかなく、国内に生息しているチョウとしては最小級の部類に入ります。以前はたくさん生息していたそうですが、対馬島内のシカの個体数が急増してしまい、ツシマウラボシシジミの幼虫のえさとなる、ヌスビトハギのなかまがシカに食べ尽くされて現在は日本のチョウの中で一番絶滅に瀕している種類と言われています。
 普通チョウの交尾はチョウ園などの温室で自然に行なわれます。また、確実に交尾させたい場合は容器に入れて行なわせますが、ツシマウラボシシジミはこの自然交配が凄く難しいチョウです。普通のチョウで未交尾のメスはオスの求愛に比較的すぐに受け入れますが、ツシマウラボシシジミのメスはしつこく追いかけてくれるオスが好きなようで、逃げるメスに振り切られるオスが多く、なかなか交尾には至りません。交尾はフラワードームで行なっているのですが、小さなクモの巣に囚われてしまう個体や人に踏まれることもあります。このため、職員の監視の中で行なうことになります。
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 この交尾実験を9月1日~3日に東京から日本チョウ類保全協会の中村康弘さんが指導者として来崎して行ないました。2日は雨のため暗く照度不足で実験は行なえませんでした。1日と3日に長崎バイオパーク生まれの30匹ほどの成虫を使い、2日間でなんとか5ペアの交尾確認を行ない、その5匹のメスは交尾翌日から卵を産んでくれています。4日は台風12号が長崎県に近づいていたため、ギリギリセーフといった感じでした。
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 これから交尾したメスたちは専用の飼育ケージで産卵させます。
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1匹のメスが40個平均で産卵することを望んでいますが、すでに1匹のメスが飛翔不能になってしまいました。少々不安が過ぎりますが、たくさん蜜を飲んでたくさんの卵を産んで欲しいと願っています。そしてその卵が孵化した後は我々職員がヌスビトハギの新芽や蕾、花、種などのえさを与えて飼育しなければなりません。この時期の幼虫は今年中には蛹にならず、幼虫で越冬して、来年の春に蛹になります。ツシマウラボシシジミの飼育で一番死亡率が上がる難しい時が越冬する幼虫です。今年1月の大雪で死亡する幼虫が大量に出てしまった反省を生かして、「越冬幼虫は要注(ようちゅう)意!」というスローガンを掲げて、近い将来に対馬の森に乱舞することを目標にして微力ながら頑張ります!!!
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