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公式ブログ “Como esta! BIO PARK”

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ファーブル伊藤の生き物日記「カピバラの武(たけし)」

 昨日(2012年6月3日)にバイオパークの人気者だったカピバラの武(たけし)が永眠致しました。2002年8月13日に東武動物公園で生まれたので、9年10ヶ月の生涯でした。
 当園に来園したのが、2007年9月27日でしたので、5歳で長崎にやってきました。その翌年の2008年5月24日に当園のカピバラの群れに合流して一夫多妻の群れのオス(ボス)としてたくさんの子供たちの父親となったのでした。数えてみればオス15頭、メス17頭合計32頭の子を設けていました。その子たちの多くは那須どうぶつ王国、海遊館、福山動物園、大森山動物園、アドベンチャーワールド、ヨーデルの森などの国内の動物園や水族館で暮らしています。バイオパークにも武の子や孫も存在しています。
 優しい夫であり、父親であり、おじいちゃんであったタケシでしたが、この冬から体調を壊し、5月中旬にはバク舎横の武の場所から治療を専念するため、バックヤードの治療室に移動していました。口の中に複数のできものがあり、硬い食べ物が食べにくくなり、痩せも目立っていました。直接の死因は出血性腸炎でした。
 
 昨年武は全国のカピバラ総選挙で一位となった人気者でした。「カピバラが大好きな方で武を知らない人はいない!」と言われるほどでした。九州以外から武に会うためだけの目的で来園されるお客様もいらっしゃいました。
 
 多くの方に愛された武の代わりに私からお礼申し上げます。本当にすばらしいボスだった武の在りし勇姿を思い出しながら、彼の冥福を祈りたいと思います。

20120604takesi.jpg
 (左側の大きなカピバラが武)